会議が終わるたびに録音を聞き直し、議事録を書き起こす時間を削れていますか。AI議事録ツールを使えば、文字起こしから要約、ToDoの抽出までを自動でこなせます。本記事では、主要なAI議事録ツール10種を、2026年9月7日時点の公式情報をもとに料金・無料枠・日本語対応・対応会議・セキュリティで比較しました。この夏はNotebookLMの「Gemini Notebook」への改称、Google Meetの対面会議対応、Zoomの「AI Companion」という名称の廃止、tl;dvで公表されたセキュリティ上の問題など動きが多く、半年前の情報のままだと選び方を誤ります。自社の会議に合う一本を、ここで見つけてください。
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「Zoom・Teams・Google Meetの音声を録音して、AIに議事録や要約を自動で作らせたい」という方は、各Web会議に内蔵された組込みAI(Zoom AI/Google Meetの自動メモ生成/Teams Copilot)を使うか、Notta・Rimo Voiceなどの専用AI議事録ツールをWeb会議に連携させるのが近道です。以下で、違いと選び方を順に見ていきます。
目次
AI議事録ツールとは?文字起こし・要約・話者識別を自動化する仕組み
AI議事録ツールとは、AI(人工知能)を使って会議の音声から自動で文字起こし・要約・議事録作成を行うツールです。音声をテキストにするだけでなく、要点の要約やタスク(ToDo)の抽出まで行い、会議後の作業時間を減らします。
AI議事録ツールの基本機能
- 自動文字起こし: 会議の発言をリアルタイム、または録音ファイルからテキスト化します。
- 話者分離・話者識別: 話者分離は「声の違いで発言を分ける」機能、話者識別は「その発言が誰のものかを名前で当てる」機能です。ツールによって対応範囲が違います。
- 自動要約: 長い会議の内容を、重要なポイントだけに要約します。
- アクションアイテム抽出: 「誰が・いつまでに・何を」という決定事項やToDoを自動でリスト化します。
- 多言語対応・翻訳: 外国語の会議でも、文字起こしと同時に翻訳できるツールもあります。
「文字起こし」と「議事録(要約)」はどう違う?
ツール選びでつまずきやすいのが、この2つの違いです。「文字起こし」は発言をそのままテキスト化したもので、情報は正確ですが量が多く、そのままでは読みにくいのが難点です。一方「議事録(要約)」は、AIが要点・決定事項・ToDoだけを抜き出して整理したもの。実務でそのまま共有できるのは後者です。
多くのAIツールは「文字起こし→AI要約」を一気通貫で行いますが、ツールによって文字起こしの精度に強いもの(Rimo Voice、toruno など)と、要約・タスク化に強いもの(Notion AI、各Web会議の組込みAI など)があります。自社の目的がどちら寄りかを先に決めておくと失敗しません。
AI議事録ツール導入で得られるメリット
| 従来の会議の課題 | AI議事録ツールによる解決 |
|---|---|
| 議事録作成に膨大な時間がかかる | AIが自動で文字起こし・要約し、作成負担を大幅に削減。 |
| 「言った・言わない」が起きる | 全発言が記録に残り、客観的な事実として確認できる。 |
| 決定事項や担当が曖昧になる | AIが決定事項・ToDoを自動抽出してリスト化。 |
| 欠席者が内容を追えない | 検索できる議事録を共有するだけで全容を正確に伝えられる。 |
| 記録係が議論に集中できない | 記録から解放され、全員が議論に集中できる。 |
失敗しないAI議事録ツールの選び方【5つの基準】
ツールは数多くありますが、クライアントの導入を手伝ってきた経験では、最初の絞り込みは次の5つで足ります。
- 料金・無料枠: 「ずっと無料で使えるプラン」と「期間限定のトライアル」は別物です。無料枠は月の合計分数だけでなく、1回あたりの録音上限(Nottaの無料は1回3分)や、AI要約が回数制・クレジット制かどうかまで確認します。個人なら月1,000〜2,000円台、法人は人数課金が中心です。
- 日本語の精度: 日本語特化の国産ツール(Notta・Rimo Voice・toruno)は精度・サポート面で有利です。公称の精度(Nottaは98.86%、torunoは良い環境で95%以上)は各社の自己申告で、マイクや話し方で大きく変わります。
- 対応する会議: Zoom/Google Meet/TeamsなどのWeb会議か、対面会議か、録音ファイルか。2026年はボットを会議に入れずにPCの音声を直接録る方式(Nottaデスクトップ、Plaud Desktop、Zoom My Notesなど)も増えています。
- 話者識別: 「誰の発言か」を残したいなら必須。日本語の話者識別に対応するかは要チェックです(Notion AIは話者ラベルが英語のみ、Google Meetの自動メモは公式に明記なし)。
- セキュリティ: 会話データをAIの学習に使わない方針か(Nottaのようにプランで扱いが変わるツールがあります)、ISO 27001などの認証や暗号化があるか、データの保管場所が国内か海外か、そして過去に問題が起きたときの説明が誠実だったかを確認しましょう。
【2026年9月最新】AI議事録ツールおすすめ比較10選
主要なAI議事録ツール10種を、無料枠・料金・日本語・対応会議・話者識別で比較しました。料金はすべて2026年9月7日時点の各社公式ページの表記をもとにした目安です(税込・税抜の別や最新の条件は各公式サイトでご確認ください)。スマートフォンでは表を横にスクロールできます。
| ツール名 | タイプ | 無料枠 | 料金の目安(月額) | 日本語 | 対応会議 | 話者識別 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Notta | 音声録音・AIノート | 毎月120分(1回3分・DL不可) | プレミアム1,980円〜(税込) | ◎ 日本発・公称98.86% | Web(Zoom/Meet/Teams/Webex)/対面/ファイル | ○(無料でも可) |
| PLAUD NOTE | ICレコーダー型 | 本体購入で月300分 | 本体27,500円〜+プロ年16,800円〜 | ○ 112言語 | 対面/通話/Web録音 | ○(録音後処理) |
| tl;dv(※1) | Web会議録画 | 録画・文字起こし無制限(AI議事録は通算10会議まで) | Pro $18〜(年払い・米ドル) | ○ | Web/ファイル | ○ |
| Rimo Voice | 日本語特化AI議事録 | 60分〜(上位プランは1〜2週間) | 1,650円〜(Bot・AI要約は4,950円〜) | ◎ 日本語特化 | Web/対面/ファイル | ○ |
| toruno | 録音+画面記録(リコー) | 累計3時間 | 1,650円〜(AI要約は法人向け) | ◎ 良い環境で95%以上 | Web/対面/ファイル | ○(最大20名) |
| Notion AI | Notion内蔵AIノート | 実質なし(ビジネス以上) | 3,150円/メンバー〜(税別) | ○(話者識別は英語のみ) | Web/対面/ファイル | △ 英語のみ |
| Google Meet(Gemini 自動メモ生成) | Web会議組込み | なし | Business Standard 1,600円〜(税別)/個人はGoogle AI Pro 2,900円 | ○ 8言語 | Meet/対面(2026年8月〜) | △ 公式明記なし |
| Zoom AI(旧AI Companion) | Web会議組込み | 無料Basicは月3会議まで要約 | Zoom有料プランに付帯 | ○ | Zoom/Teams/Meet/対面 | ○(手動修正可) |
| Microsoft Teams(Copilot) | Web会議組込み | 文字起こしのみ無償 | Teams Premium 1,499円〜(税抜) | ○ | Teams/通話/対面 | ○ |
| Gemini Notebook(旧NotebookLM) | 資料横断AIノート | 無料枠が広い | Google AI Pro 2,900円〜 | ◎ | 録音/資料/YouTube(録音後処理) | ― |
※1 tl;dvは2026年8月、会議のメタデータ(参加リンクや参加者のメールアドレスなど)約18万件が他のユーザーから参照できる状態だった脆弱性が公表されました。同社は修正済みと発表しています。詳細は後述のtl;dvの項をご覧ください。
法人で使うなら、会話データの扱いも並べて見ておきましょう。同じツールでもプランによって「学習に使う・使わない」が変わります。
| ツール名 | 会話データのAI学習 | 認証・データの保管場所・補足 |
|---|---|---|
| Notta | フリー〜ビジネスは音声認識の精度向上(学習)に利用。「AI学習なし」はビジネスPlus・エンタープライズ | ISO 27001・SOC 2 Type II/AWS東京リージョン |
| PLAUD NOTE | 学習に使わないと公式明記 | ISO 27001・27701・SOC 2 Type II/日本ユーザーはAWS東京リージョン |
| tl;dv | 学習に使わないと公式明記 | SOC 2 Type II・GDPR/データセンターは欧州。2026年8月に会議メタデータの露出(約18万件)が公表され、同社は修正済みと説明 |
| Rimo Voice | 2025年10月から全プランで学習オフ | ISO 27001・27017/国内データセンター |
| toruno | 学習に使わないと公式明記 | 認証の公式記載なし/日本リージョン(AWS)。ビジネスは2要素認証・IPアドレス制限 |
| Notion AI | 既定で学習に使わない | SOC 2・ISO 27001/標準は米国保存。東京リージョンはエンタープライズ限定 |
| Google Meet | Workspaceのデータを学習に使わない | ISO 27001ほか/Business Standard以上はデータリージョン設定の対象 |
| Zoom AI | 学習に使わないと公式明記 | 処理が米国データセンターになる場合あり。日本を指定できるデータレジデンシーはなし |
| Microsoft Teams | 学習に使わない。テナントのリージョン内で処理 | ISO/IEC 42001ほか/エンドツーエンド暗号化の会議ではCopilotが使えない |
| Gemini Notebook | 個人版はフィードバック送信時を除き不使用。Workspace版は不使用 | 保管はグローバルで、リージョン指定は非対応(2026年9月時点) |
Notta:毎月120分無料から試せる、日本語に強い定番ツール

「まず無料で日本語の精度を試したい」なら筆頭候補がNottaです。日本発のサービスでUI・サポートも日本語、Zoom・Google Meet・Teams・Webexへのbot連携のほか、スマホアプリで対面会議の録音、録音ファイルのインポートにも対応します。
2026年7月には、botを会議に入れずPCの音声を直接録音する「Nottaデスクトップ」(Windows/Mac、プレミアム以上)も加わりました。毎月120分の無料枠があり、有料のプレミアムプランは月1,980円(年払いなら月換算1,185円・税込)、ビジネスプランは月4,180円です。2026年7月には法人向けに「ビジネスPlus」(月9,000円・税抜)が新設され、8月には事業を「音声AIプラットフォーム」と位置づけ直しました。
- メリット: 日本語精度に定評(公称98.86%)。Web・対面・ファイルを1つでカバー。話者識別・リアルタイム文字起こしは無料プランでも使える。
- 注意点: 無料枠は1回3分・文字起こしのダウンロード不可など制限が大きく、実務利用は有料化が前提。フリー〜ビジネスプランでは音声データが音声認識の学習に使われるため、学習させたくない会議はビジネスPlus・エンタープライズ、またはデスクトップ版のプライバシーモード(クラウドに送らない)を選ぶ。
PLAUD NOTE:対面・外出先をワンボタンで録音するICレコーダー型

PLAUD NOTEは、名刺サイズの専用ICレコーダーとAIアプリを組み合わせた録音デバイス型のサービスです。
対面の打ち合わせ・通話を物理ボタンで録音し、後からアプリで文字起こし・要約します。本体は買い切り(Plaud Note・NotePin 27,500円、NotePin S 28,600円、Note Pro 30,800円・いずれも税込)で、購入者には毎月300分の無料枠(スタータープラン)が付くため、本体代だけでも運用できます。
文字起こし量が多い場合はプロプラン(年16,800円・月1,200分)や無制限プラン(年40,000円)を追加します。2026年6月には複数人で共有・一括請求できる「Plaud Team」(1ユーザー月6,270円〜)が国内で始まり、Web会議はPC用の「Plaud Desktop」(ベータ)でbotなしに録音できるようになりました。
対面の商談や現場の打ち合わせが多く、スマホを机に置いて録音するのに抵抗がある人には、この「ボタンを押すだけ」の手軽さが効きます。PLAUD公式ストアで購入する際、注文画面でクーポンコード「2F4QGPDFWEXA」を入力すると5%割引が適用されます(2026年9月7日時点)。
- メリット: スマホ非依存でワンボタン録音。112言語対応、話者ラベル(2026年7月から話者名の自動識別に対応)。外回りや士業・コンサルに好適。日本ユーザーのデータはAWS東京リージョンに保存され、AI学習には使われない。
- 注意点: リアルタイム文字起こしは非対応(録音後に処理)。本体購入費が別途必要。無料のスタータープランではPlaud Desktopや話者名の自動識別など使えない機能がある。
tl;dv:Google Meet・Zoomの録画と部分共有に特化(2026年8月のセキュリティ問題に注意)

tl;dv(Too Long, Didn't Watch)は、Google Meet・Zoom・Teamsの会議を録画・文字起こしし、重要な瞬間にタイムスタンプを打ってクリップとして共有できるツールです。
「この部分だけ確認して」という共有に強く、Salesforce/HubSpot等のCRM連携も備えます。無料プランでも録画・文字起こしは時間無制限ですが、AIによる自動議事録はアカウント通算で最初の10会議まで(以降は各会議の冒頭10分のみ)で、月ごとのリセットはありません。
有料はPro 月$18(年払い)、Business 月$29(年払い。2026年夏に$59から改定)で、日本語公式サイトでは円建て表示(Pro 年36,960円=月換算3,080円)もあります。2026年は、デスクトップアプリでbotを入れずに録音する方式も選べるようになりました(音声のみ)。
- メリット: 無料でも録画・文字起こしが無制限。タイムスタンプ・クリップ共有、CRM連携が強力。公式の自社検証では日本語の文字誤り率0.8%(第三者検証ではない点に注意)。
- 注意点: 料金は米ドル建てが基本。文字起こしと要約は会議終了直後に生成され、会議中に全文を追う用途には向かない。無料プランの録画保存は3か月。上記の脆弱性が公表されたばかりで、機密性の高い会議への導入は慎重に。既存ユーザーは、会議リンクの再発行と外部共有設定の見直しをしておくと安心です。
Rimo Voice:日本語特化で精度が高い、法人にも安心の国産ツール

Rimo Voiceは日本語に特化したAI議事録・文字起こしツールです。専門用語の辞書登録に対応し、議事録Botをオンライン会議(Zoom/Teams/Meet/Webex)に招待すればリアルタイムで文字起こし・要約ができます。
料金は文字起こしプラン月1,650円(年払い13,200円)、プロプラン月4,950円(年払い39,600円)、チームプラン月6,600円(いずれも税込)。ただし文字起こしプランは音声ファイルのアップロード(月2,100分)が中心で、Bot・リアルタイム録音・AI要約はプロプラン以上です。
ISO 27001/27017を取得し、2025年10月からは全プランで会話データのAI学習がオフになりました。2026年6月にはCLI/MCPを公開してClaude CodeやChatGPTなどのAIから会議データを直接参照できるようになり、8月にはClaudeの公式コネクタにも掲載されています(同社によると国内の議事録ツールでは初)。
- メリット: 日本語の高精度(2026年6月に新エンジンへ切り替え)・専門用語辞書・話者分離。国内データセンター保管と学習オフで法人のセキュリティ要件に合致。対応言語は60に拡大。
- 注意点: 恒常的な無料プランはなく、無料は文字起こしプランが60分、プロ・チームが1週間、法人が14日間のトライアルのみ(いずれもカード登録不要)。声紋登録による氏名付きの話者識別は法人・チームプラン限定。
toruno:リコー製。会議の「画面」も一緒に記録できる

torunoはリコーが提供する、録音+文字起こし+画面キャプチャを兼ね備えたツールです。Teams/Zoom/Google Meet/Webexや対面会議に対応し、音声・テキストに加えてWeb会議や資料の画面を自動でスクリーンショット記録。後から資料込みで会議を振り返れるのが独自の強みです。
日本語精度は公式サイトで「良い環境で95%以上」、話者識別は最大20名まで自動でラベル付けします。無料枠は累計3時間、パーソナルの有料は月1,650円(税込・月10時間)です。AI要約は法人向けの「ビジネスAI要約」プラン(月30時間で27,000円・税抜〜)のみで、2026年8月には同プランに複数言語の同時文字起こしとリアルタイム翻訳も加わりました。
- メリット: 画面キャプチャ込みで会議を視覚的に記録。日本語の音声認識はAmiVoice、AI要約はAmazon Bedrockで処理し、いずれも学習に使わない。データは日本リージョンに保管。
- 注意点: 記録アプリはWindows専用で、Macはブラウザからのファイル文字起こしと閲覧のみ。iPhoneアプリは録音専用(会議後にアップロード)でリアルタイム文字起こしはできない。個人はAI要約を使えない。
Notion AI ミーティングノート:料金・無料枠・文字起こしの制限は?

普段からNotionで業務を回しているなら、Notion AIのミーティングノートが第一候補です。Notion内で文字起こし→要約→タスク化→既存ドキュメント連携まで完結し、外部ツールへの行き来が不要。
Zoom・Meet・Teams・対面会議のほか、2026年7月からは録音済みの音声ファイル(AAC/M4A/MP3/WAV)のアップロードにも対応しました。ただし本格利用はビジネスプラン(3,150円/メンバー/月・年払い・税別)が実質必須で、無料・プラスプランでは限定利用にとどまります。また話者識別(誰の発言か)は現状英語のみ対応で、日本語会議では話者ラベルが付きません。
1ユーザー1日10時間の文字起こし上限もあります。2026年7月には、会議ノートの完成をきっかけにカスタムエージェントがSlack投稿やタスク更新を自動実行する機能も加わりました(実行はクレジット課金)。
- メリット: Notion内で議事録が完結。文字起こしから要約・タスク化・ナレッジ連携まで一気通貫。顧客データを既定でAI学習に使わない。
- 注意点: ビジネスプラン以上が前提で無料運用は不可。日本語の話者識別に非対応。データの東京リージョン保存はエンタープライズ限定。
Google Meet(Geminiの「自動メモ生成」):Workspaceに標準搭載

Google Meetには、Geminiが会議中に要約・決定事項・次のステップを自動生成し、Googleドキュメントに保存する「自動メモ生成(Take notes for me)」機能があります。生成されたメモは主催者のドライブの「Google Meet」フォルダに保存され、カレンダー予定にも添付されます。Workspace Business Standard(1ユーザー月1,600円・年間プラン・税別)以上で利用でき、Business Starterと無料アカウントでは使えません。2026年6月末からは個人向けのGoogle AI Pro(月2,900円)でも使えるようになり、8月には対面会議にも対応しました(端末を置いて収音し、要約と文字起こしをドキュメントに保存)。発表した資料のスクリーンショットをメモに自動で挿入する機能も加わっています。
- メリット: Workspaceに完全統合。追加課金・ツール導入なしで議事録を自動化できる。Workspaceのデータは学習に使われない。
- 注意点: 対応言語は日本語を含む8言語で1会議1言語。「決定事項」セクションの日本語対応はベータ段階。話者識別は公式に明記がなく、逐語の文字起こしは別機能を併用する。2026年9月21日以降、Business Standard/Plusでは3人以上の会議で自動メモが既定でオンになるため、不要なら管理コンソールで設定を変える。ZoomやTeamsの会議に参加する専用連携はない。
Zoom AI(旧AI Companion):Zoom有料プランに追加費用なしで付帯

Zoomの会議要約・文字起こし機能は、有料のZoom Workplaceプラン(Pro以上)に追加費用なしで付帯します。2026年6月、Zoomは「AI Companion」の名称を廃止して各機能を「Zoom AI」として整理し、上位のエージェント機能は有償の「ZoomMate」(北米で月20ドル〜、AIクレジット制)に分けました。会議要約・会議中の質問・文字起こし・通話要約は引き続き無償の範囲です。ZoomだけでなくTeams・Google Meetの会議にも参加者として加わって要約でき、botを使わず端末の音声を直接記録する「My Notes」や、対面会議向けの録音機能も備えます。会議要約は日本語に対応し、リアルタイム文字起こしも可能です。2026年7月には日本語を含む5言語の音声翻訳が正式提供されましたが、こちらは別途アドオンかクレジットが必要です。
- メリット: Zoom有料プランに標準付帯で別途契約不要。Teams・Meet・対面も横断対応。会話データを学習に使わないと公式に明記。
- 注意点: 無料Basicは1回40分・100名までで、AI要約は月3回の主催会議まで。ZoomMateの日本提供は2026年後半予定で、9月時点では未提供。スマホ版のMy Notesは対面会議のみ。データの保管先に日本を指定するオプションはない。
Microsoft Teams(Copilot/インテリジェント要約):Teamsに完全内蔵

Microsoft Teamsには、Copilotによる「インテリジェント要約」が用意されています。話者タイムライン付きの要約・担当者付きの推奨タスク・トピック別チャプターまで生成でき、Teamsに完全内蔵されているため会議運用を変えずに導入できます。利用にはTeams Premium(1ユーザー月1,499円)またはMicrosoft 365 Copilot(Enterprise 4,497円、300名以下向けのCopilot Business 3,148円。いずれも年払い・税抜)の有償アドオンが必要です。なお素のMicrosoft 365でも、要約なしのライブ文字起こし(話者付き)は追加課金なしで使えます。Copilotがあれば、会議中にリアルタイムでノートを取る「Facilitator」エージェントや、複数の会議をまとめて聞ける音声要約(日本語対応)も利用できます。
- メリット: Teams内蔵で連携不要。話者タイムライン付き要約・タスク抽出。顧客データは学習に使われず、テナントのリージョン内で処理される。
- 注意点: 自動要約にはTeams PremiumまたはCopilotの有償アドオンが別途必要。話者・チャプター付きの完全な要約には会議の録画が必要。エンドツーエンド暗号化の会議ではCopilotを使えない。ZoomやGoogle Meetの会議には対応しない。
Gemini Notebook(旧Google NotebookLM):録音や資料を横断して分析するAIノート

GoogleのNotebookLMは、2026年7月に「Gemini Notebook」へ名前が変わりました(既存のノートや共有リンクはそのまま使えます)。リアルタイムの議事録ツールではなく、録音ファイル・PDF・議事録・YouTube動画などをアップロードして要約・分析・対話できるAIノートです。「AプロジェクトとBプロジェクトの会議で共通して挙がった課題は?」といった複数会議の横断分析や、資料を対話音声に変換する「音声解説」が得意。無料でもノート100冊・1冊あたりソース50件・チャット1日50回まで使え、日本語にも対応しています。有料はGoogle AI Pro(月2,900円)で上限が5倍に広がり、2026年6月以降はGemini 3.5を基盤にコード実行やPDF・Excel・PowerPointなどのファイル生成にも対応しました(Ultraから順にProへ展開)。
- メリット: 複数資料を出典付きで横断分析。無料枠が広く日本語対応。音声はmp3・wav・m4aなど20形式超を取り込め、会議録の整理・振り返りに強い。
- 注意点: リアルタイム文字起こしや会議への自動参加は非対応。録音は他ツールで取得して読み込ませる使い方になる。話者ラベルは公式に記載がなく、データの保管場所は指定できない(2026年9月時点)。
2026年夏、AI議事録ツールで変わったこと
半年前の比較記事が古くなった理由を、5つにまとめます。ツール名で検索して情報が食い違う場合は、ここを確認してください。
名前が変わったツールが3つある
NotebookLMは7月に「Gemini Notebook」へ改称。Zoomは6月に「AI Companion」の名称をやめ、会議要約などを「Zoom AI」の機能名で呼び、有償のエージェント機能を「ZoomMate」に分けました。Nottaは8月に事業を「音声AIプラットフォーム」と位置づけ直しています(サービス名はそのまま)。
tl;dvで会議メタデータの露出が公表された
8月4日にセキュリティ研究者が、tl;dvで他ユーザーの会議レコード約18万件(参加リンク・参加者メールアドレスなど)が参照できた脆弱性を公表し、tl;dvは翌日に修正済みとする声明を出しました。録画や文字起こしの本文は含まれないとされていますが、会議リンクから進行中の会議に入れた例が示されており、AI議事録ツールが会議の「入口」まで預かっていることを改めて意識させる出来事でした。導入済みの企業は、tl;dvに限らず、利用中ツールの障害・脆弱性の公表ページを一度見ておくと安心です。
botを会議に入れない録音が広がった
これまで専用ツールはbotを会議に招待して録音する方式が主流でしたが、2026年はPCの音声を直接録る方式が増えました。Nottaデスクトップ(7月)、Plaud Desktop、tl;dvのbotなし録音、ZoomのMy Notesが該当します。Google Meetの自動メモ生成が8月に対面会議へ対応したのも同じ流れです。会議相手に「bot参加」の説明をしなくて済む反面、映像が残らない・複数人の話者識別精度が落ちるといった制約があります。
会議データをAIエージェントにつなぐ機能が増えた
Rimo VoiceはCLI/MCPを公開し、8月にはClaudeの公式コネクタに掲載。PLAUDも7月にMCPに対応し、ChatGPTやClaudeから文字起こしデータを直接参照できます。NottaのNotta Brain、Notionのカスタムエージェント、TeamsのFacilitatorのように、議事録を起点にタスク登録や資料作成まで進めるツールも出てきました。
料金に「クレジット制」が増えた
Notta Brain、RimoのAIクレジット、Notionのクレジット、ZoomMateのように、AI要約やエージェント機能を回数やクレジットで消費する課金が広がっています。月額だけを見て選ぶと、要約の回数上限で足りなくなることがあります。「AI要約は月に何回まで無料か」は契約前に見ておいてください。
AI議事録ツールの導入5ステップと精度を上げるコツ
導入から運用までの5ステップ
- STEP1:ツールを選ぶ: 上記の比較を参考に、目的・利用シーンに合うツールを選びアカウント作成。
- STEP2:会議ツールと連携: Zoom・Google Meet・Teamsなど普段の会議ツールと連携設定。多くは数クリックで完了。
- STEP3:録音を開始: 会議開始時にbotを招待するか、PCの音声を直接記録。対面はスマホ・PC・ICレコーダーで録音。
- STEP4:議事録を確認・修正: 自動生成された議事録を確認し、固有名詞や専門用語の誤りを最終チェック。
- STEP5:共有・タスク化: 議事録を関係者に共有し、抽出されたToDoをタスク管理ツールに登録。
文字起こしの精度を上げる3つのコツ
- マイク環境を整える: 精度は集音環境に大きく左右されます。ヘッドセットや高性能スピーカーフォンを使うだけで精度が上がります。
- 専門用語を事前登録: 多くのツールに単語登録機能があります。社名・製品名・業界用語を登録すると誤変換が減ります。
- 一人ずつ明瞭に話す: 発言が重なると話者識別の精度が落ちます。司会が発言を整理すると議事録もきれいになります。
会社で使うなら必ず確認したいセキュリティ
会議には機密情報が多く含まれます。法人で導入するなら、「会話データをAIの学習に使わない方針か」「ISO 27001などの認証や暗号化があるか」「データの保管場所・期間」の3点は外せません。とくに学習の扱いはプランで変わります。Nottaはフリー〜ビジネスプランで音声データが音声認識の学習に使われ、「学習なし」はビジネスPlus・エンタープライズのみ。Rimo Voiceは2025年10月から全プランで学習オフ、torunoやPLAUDも学習に使わないと明記しています。Microsoft Teamsはテナント内でデータを処理しますが、エンドツーエンド暗号化の会議ではCopilotを使えません。
認証を取っていても事故は起きます。tl;dvはSOC 2 Type IIを取得していましたが、2026年8月に会議メタデータの露出が公表されました。認証の有無だけでなく、「問題が起きたときに何を・いつ公表したか」を見ておくと、ベンダーの姿勢がわかります。無料ツールを業務で使うなら、利用規約のデータ取り扱いを先に読んでおいてください。
ツール側の設定だけでなく、社内の運用ルールも要ります。誰が録音を始めてよいか、社外の参加者にどう告知するか、議事録をどこに保管し、いつ消すか。生成AIの社内ルールの作り方は、次の記事にまとめています。
ツール選びより、「どの会議で、誰が、どう運用するか」を決めるほうが難しい、という相談をよく受けます。ZIDAIのAI推進室では、議事録のような身近な業務から生成AIの社内定着までを、外部の「部署」として伴走しています。
AI議事録ツールに関するよくある質問(FAQ)
Q. 無料で使えるAI議事録ツールはありますか?
A. あります。Nottaは毎月120分(1回3分まで)、tl;dvは録画・文字起こしが無制限(AIによる自動議事録は通算10会議まで)、Gemini Notebookは録音の要約を無料枠内で利用できます。PLAUD NOTEも本体購入で毎月300分の無料枠が付き、Zoomの無料Basicでも月3回の主催会議まで要約が使えます。ただし「ずっと無料のプラン」と「期間限定のトライアル」(Rimo Voice・torunoの法人向けなど)は別物です。正直なところ、無料枠だけで毎週の定例会議を回すのは厳しく、業務で本格的に使うなら有料プランが前提になります。
Q. Zoom・Teams・Google Meetの音声を自動で議事録にできますか?
A. できます。各Web会議に内蔵された組込みAI(Zoom AI/Google Meetの自動メモ生成/Teams Copilot)を使うか、Notta・Rimo Voiceなどの議事録botを会議に招待すれば、録音・文字起こし・要約まで自動化できます。複数の会議ツールをまたいで使うなら、対応範囲が広いNottaやRimo Voice、あるいはTeams・Meetの会議にも参加できるZoom AIが便利です。
Q. 日本語の文字起こし精度が高いのはどれですか?
A. 日本語特化の国産ツールが有利です。Notta(公称98.86%)・Rimo Voice・toruno(良い環境で95%以上)は日本語精度に定評があり、専門用語の辞書登録にも対応します。tl;dvも2026年に日本語向けの文字起こしモデルを打ち出しています。ただし公称値はいずれも各社の自己申告で、精度はマイク環境や話し方で大きく変わります。ヘッドセットの使用や用語登録を併用し、無料枠で自社の会議を実際に試してから決めてください。
Q. 対面・オフラインの会議でも使えますか?
A. 使えます。Notta・toruno・Rimo Voiceはスマホ・PCのマイクで対面会議を録音できます。会議室での録音や外出先での利用が多い場合は、専用ICレコーダー型のPLAUD NOTEがワンボタンで録音でき便利です。組込みAIでも、Google Meetの自動メモ生成は2026年8月から対面会議に対応し、Zoomには対面用の録音機能、TeamsにはスマホのFacilitatorで予定済みの対面会議のメモを取る機能があります。
Q. 録音済みの音声ファイルを後からアップロードして文字起こしできますか?
A. 多くの専用ツールで可能です。Notta・Rimo Voice・toruno(日本語のみ)・PLAUD・tl;dvは音声ファイルの取り込みに対応し、Notion AIも2026年7月からAAC/M4A/MP3/WAVのアップロードに対応しました。Gemini Notebookはmp3・wav・m4aなど20形式超を読み込めます。一方、Google Meet・Zoom・Teamsの組込みAIは自社の会議や通話が対象なので、ICレコーダーなどで録った外部ファイルを扱うなら専用ツールが向いています。
Q. 情報漏洩が心配です。会社で使っても大丈夫ですか?
A. ツールとプランの選び方で決まります。会話データをAI学習に使わないツール(Rimo Voice・toruno・PLAUDなど)や、ISO 27001認証・暗号化に対応したサービス、Microsoft Teamsのようにテナント内でデータを処理する仕組みを選べば、法人でも使えます。Nottaのように無料〜中位プランでは学習に使われ、上位プランで「学習なし」になるツールもあるので、プラン単位で確認してください。また、2026年8月のtl;dvの事例のように、認証を取得しているツールでも設定不備による露出は起こり得ます。データの保管場所(国内か海外か)と保管期間、そして過去の脆弱性への対応を導入前に押さえておきましょう。
Q. 会議の参加者に録音の同意を取る必要はありますか?
A. 実務では、録音とAIによる文字起こしを事前に伝え、同意を得てから始めるのが標準です。社外の参加者がいる会議ではとくに、録音すること・AIで要約すること・データの保管先を最初に案内しておくとトラブルを避けられます。botが参加する方式では画面に録音中の表示が出るツールが多く、Google Meetは2026年5月から管理者設定で参加者の明示的な同意を必須にできます。録音データは個人情報に当たり得るため、社内ルールで保管期間と用途を決めておいてください。
Q. ChatGPT・Gemini・Copilotだけで議事録は作れますか?
A. 文字起こしのテキストを貼り付けて要約する使い方なら、汎用のAIチャットでも議事録は作れます。ただし、会議への自動参加、リアルタイムの文字起こし、話者の識別、会議ツールとの連携は専用ツールの領域です。会議の数が少なく、録音は別の手段で済むなら汎用AIで十分ですが、週に何本も会議があるなら専用ツールか組込みAIのほうが手間が減ります。
Q. 文字起こしと議事録(要約)の違いは何ですか?
A. 文字起こしは発言をそのままテキスト化したもの、議事録(要約)はAIが要点・決定事項・ToDoだけを抜き出して整理したものです。実務でそのまま共有しやすいのは議事録(要約)の方です。多くのAIツールは両方を自動で行いますが、Teamsのように文字起こしは無償で要約は有償、というツールもあります。
【まとめ】目的別に選ぶ、あなたに最適なAI議事録ツール
AI議事録ツールは、議事録作成というノンコア業務から解放し、より付加価値の高い仕事に集中するための投資です。最後に、目的別のおすすめを整理します。
- まず無料で日本語精度を試す: Notta/Gemini Notebook(旧NotebookLM)
- 対面・外出先をデバイスで録音: PLAUD NOTE
- Web会議の録画・部分共有: tl;dv(2026年8月の脆弱性公表を踏まえ、機密会議は慎重に)
- 日本語の高精度・法人セキュリティ: Rimo Voice/toruno
- 今のツールで完結したい: Notion AI/Web会議の組込みAI(Google Meet・Zoom・Teams)
自社の利用シーン(Web会議か対面か)と重視するもの(日本語精度・無料・データの扱い)を決めれば、候補は2〜3個に絞れます。個人的には、まず無料枠で自社の会議を1本録ってみるのが一番早いと思っています。精度もUIも、比較表を眺めるより30分の実会議のほうがよくわかります。
議事録の自動化は、生成AIを社内に広げるときの最初の一歩として取り組みやすい業務です。その先の「どの業務から、どう定着させるか」まで一緒に進めたい場合は、ZIDAIのAI推進室にご相談ください。
